鬼に生まれた女の哀しきお伽噺

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愛してしまった。生きようとした。ただ、それだけだった。

ゲキ×シネ紅鬼物語

劇団☆新感線が紡ぐお伽噺──舞台とスクリーンがひとつになる新感線ならではの新たな没入体験へ。

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作品紹介Overview

劇団☆新感線が紡ぐお伽噺──
舞台とスクリーンがひとつになる、新感線ならではの
新たな没入体験へ。

常に緩急のある飽きさせない表現で観客を楽しませ、古参ファンから若年層まで幅広い世代から支持を獲得する劇団☆新感線。
とどまるところを知らない新感線が今回お届けするのは、はるか昔の鬼が棲まう世を舞台に、まるで“お伽噺”のようなファンタジー作品!

主演は、宝塚歌劇団を退団し、退団後初舞台となる元花組トップスター・柚香光。
男役の衣を脱ぎ、新境地に挑むその熱演は、舞台上のみならず映画館の大スクリーンでも圧倒的な輝きを放つ。

初参加キャストには、ゴールデンボンバーの喜矢武豊、スーパー戦隊シリーズの主演でデビューした一ノ瀬颯、元乃木坂46の樋口日奈が名を連ね、それぞれの個性とアクション、演技が交錯。
さらに、新感線の準劇団員・早乙女友貴、6度目の登場となる大ベテラン千葉哲也、7年ぶりに新感線へ凱旋する鈴木拡樹らが加わり、確かな実力を持つキャスト陣が、重厚で見応えのある舞台を作り上げた。

その興奮は、ゲキ×シネならではの映像演出によってさらに拡張。
キャストの息遣い、殺陣の迫力、舞台美術の細部に至るまで、緻密なカメラワークと磨き上げられた音響が、“舞台の臨場感”を余すことなく再現。そこへ、作品の世界観により深く没入できるような演出効果もプラスされることで、より深化した『紅鬼物語』がここに鮮やかに甦る。

舞台と映画館がひとつになった新感線の熱狂――鬼に生まれ、を愛した女の宿命が、今、紅く燃え上がる。

物語&登場人物STORY & CHARACTER

鬼に生まれた女の哀しみが、
紅く儚く、心を焦がす――。

昔々、そのまた昔。都には鬼が現れ、人々を襲っていた。

貴族である 源蒼 みなもとのあお (鈴木拡樹)の家臣、 坂上金之助 さかがみきんのすけ (喜矢武豊)も鬼に襲われるが、反撃して片腕を斬り落とすと、鬼は捨て台詞を吐いて飛び去った。

これを蒼に報せると、それを聞いた同じく家臣の 碓井四万 うすいしま (千葉哲也)は、蒼の奥方が神隠しに遭ったのも、鬼の仕業ではないかと言い出した。
10年前のある朝、奥方の 紅子 べにこ (柚香光)と娘の ふじ (樋口日奈)は忽然と姿を消した。庭には鬼らしき足跡が一対、残されていたという。
それから紅子たちの行方は杳として知れない。

それでも「紅子と藤は生きている」と信じる蒼は、鬼の根城を探し出し、二人を取り戻そうと心に決めて、金之助、四万、そして 桃千代 ももちよ (一ノ瀬颯)らと陰陽師の阿部辺丁迷(あべべていめい)のもとへ。だが、そこに金之助を襲った鬼の 栃ノ木 とちのき (早乙女友貴)がやってきて、桃千代を連れ去ってしまう。栃ノ木を追いかけ、蒼たちはシノナシ国へ向かった。

その頃、紅子と藤、紅子の両親は、シノナシ国の小さな村に身を寄せていた。紅子と藤の舞の見事さに村長の 八十八 やそはち (粟根まこと)は感心するばかり。そして八十八に尋ねられた紅子は、村を訪れた経緯を語り始めるが……。

ともに生きるか、ともに死ぬか――。
血の宿命に引き裂かれた二人の、哀しきお伽噺が今、幕を上げる。

柚香光
10年前忽然と姿を消した、蒼の妻であり、藤の母。自らの宿命に苦しみ、生きる。
鈴木拡樹
貴族の家に生まれた武人。ある日突然に、鬼と思しき者に妻子をさらわれた男。
早乙女友貴
鬼三人衆のひとり。金之助との戦いで片腕を失い、復讐に燃える。
喜矢武 豊
蒼に仕える家臣のひとり。鬼の腕を切り落とすほどの剣の腕を持つ。
一ノ瀬 颯
蒼に仕える若き家臣。鬼にさらわれた後、記憶を失ってしまう。
樋口日奈
紅子と蒼の娘。母・紅子とともに、シノナシ国・クナサ村に流れ着く。
粟根まこと
シノナシ国・クナサ村の村長。紅子と藤たちを受け入れ、住まいや衣服、食事を与える。
千葉哲也
蒼の古くからの家臣。紅子と藤の失踪を、鬼の仕業ではないかと疑っている。
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